アンとメアリーのワンポイントアドバイス

(1)筆の簡単な手入れ

人工毛の筆はどのブランドに限らず筆先をコイルや筆洗いのデコボコ部分で撫でたり擦ったり
して洗っているうちにどうしても反ったりカールしてしまします。 またテレピン系の洗剤も
毛先から水分を奪いドライにしてしまう傾向があります。 皆さんはペインティングの最中に
色の選択を替える場合にあまりにも頻繁に筆を洗ってはおられませんか? そんな時には筆を
補色やグレーのトーンのペイント、または Naples Yellow 等のパレット上の色で中和させて
ペインティングを続け、ペインティングの途中での筆洗いをできるだけ少なくできます。  
ペインティングを終え筆洗いをされる時には次の要領でしてみて下さい。         

1) まずは筆先に残ったペイントをペーパータオルやソフトな布切れで絞り出す様にします。
2) 私が好んで使用する洗剤は Murphy's Oil Soap や Winsor & Newton ArtGel ですが 
良質なクリーミーなブラシクリーナーなら何でも良いと思います。 まずは筆先の
金具に近い中心部分にも行き渡る様にすみずみまでクリーナーを浸透させます。 
3) この浸透してクリーナーを直ぐには濯がずに筆に固まって残ったペイントが柔らかくなる
まで筆を横にした状態に置いておきます。 時には筆先をサランラップやビニール
袋に入れたまま一晩放置しておく事も必要な場合もあるでしょう。       
4) 水で濯いだら、また新しいクリーンな先に述べた洗剤を使用して、毛先からペイントが 
無くなったと思われるまで繰り返し行います。 ブレンダー筆やフィルバート筆は
 指先で形を整えておきます。 モップ筆は毛先をほぐし逆さにして立てて置きます。