よりリアルなスティルライフ画を描く為に

シャドーには大きく分けて2つのタイプがあります。

1) Conjoined Shadow(結合タイプ)

このタイプのシャドーは物体自体の上に落とされ光源の方向とは反対の位置に物体の形状により
それぞれ特異な形状を形づくります。 (球形の物体の場合には三日月)そしてその色は物体の
シェープとフォームを形成するのに使用した内の暗い明度の色を使用して描きます。 これらの
シャドーのシェープは物体の形状、光源の方向、光源のインテンシティー(強弱)によってそれ
ぞれ異なります。                                   

2) Cast Shadow    (投射タイプ)

上記のとは違ってこのタイプは物体が光源からの光りを遮り、物体を座らせるている位置にそれ
ぞれ特異な形状を形づくります。 通常のスティルライフ画においてはこのタイプのシャドーは
絵の中で(面)に物体を位置づけるだけでなく他の(面)との分離させ、物体に奥行きや趣きを
与える事ができるので必須になる事があります。                     

シャドーに関する11のヒント(シェリーネルソン先生より)

1) 光源の位置が(光の投射角度)高くなるにつれてシャドーは短くなり、反対に低くなるに
  連れて長くなります。                             
 
 2) 光源の位置が近くになるに連れてシャドーはぼんやりとなり、反対に遠くになるに連れて 
 シャープにハッキリとなります。                       

3) 左右どちらかの手前上方からの光源からの光りが一番シンプルなシャドーを作ります。 

4) キャストシャドーは必ずしも物体と同じ形にその形が作られるとは限りません。 特に 
光源の投射角度に因ってはシャドーの形が歪められて落とされる事もあります。 

5) 透明度の高い物体(ガラス等)は光を透過しますので、不透明な物体が作るシャドーより
明るいシャドーになります。                        

6) シャドーをその物体に描き添える事で物体をその絵の構図の中の位置に根付かせる事がで
きます。                                 

7) キャストシャドーはそのシャドーが落とされる部分が十分に乾いてから描き入れます。 

8) シャドーには複数のバリュー(明度)の変化を持たせてそのシャドーが落とされる部分の
   色で明度が2〜3つ暗いミックスで描きます。 又より物体に一番近い部分が一番暗い 
明度になります。                             

9) チーズクロス等でシャドーのエッジ部分をソフトな感じにぼかすと良いでしょう。   

10) キャストシャドー内にある物体は、より暗いバリュー(明度)によって表現されます。 

11) キャストシャドーは暖かい光が遮れれていますので、少しクールな色調で描きます。