ちょっとエソテリックなお話の部屋
カラーが違って見える色々な条件
1)光源の種類の違い
果物屋さんの軒下の太陽の下でとても美味しそうに見えたリンゴが、家に持ち帰って
蛍光灯の下で見ると全く別のリンゴに見えた事はありませんか? 多分皆さんの中の
多くの方が経験された事がある事でしょう! 自然光、蛍光、白熱光、その他の光源
等の下では、それぞれ同じリンゴでもみな少しづつちがったカラーに見えます。
ピグメントの違いによっては自然光の下では同じ色に見えても、人工光の下では全く
違った色に見える場合もあります。(Metamerism)
2)観察者の違い
観察する個人のカラーを認知するメカニズムの感受性にも個人差があります。 また
極一般的な色を認識する視力の持ち主でも、赤や青等の特定の域に偏った感受性を持
っている場合もあります。 また年をとつに連れて視力の変化もあります。 この様
な諸条件を考えて見ても、観察者によっは同じカラーが違って見える事があります。
目- 脳へ伝達されるメカニズムには何時間か前に食べた物にさえ影響される場合も有
り結果として微妙な色の認識に影響をする事もあります。
3)物体のサイズの違い
壁紙やカーテンの生地を小さなサンプルで丁度良いカラーと判断したのに、実際に壁
に掛けた後には少し鮮やか過ぎたと感じられた事を経験された方もいると思います。
広い面積を覆った場合にカラーは、小さい面積の部分を覆った場合と比べると少し明
るく少し鮮やかに見える傾向があります。 広い面積を覆う為の物を小さなサンプル
で選択した場合には選び間違いをしてしまう事もあります。
4)バックグランドの違い
明るいバックグランドの前にリンゴを置いた場合には、暗いバックグランドの前に
置いた場合に比べると少し鮮やかさが落ちて見えます。 この状態をコントラストに
よる影響と言われており、正確なカラーの比較判断には望ましくありません。 例
5)方向性による違い
車を眺めている時に、ほんの少し眺める角度を変えて見ると、その眺めている部分の
カラーが明るく見えたり、暗く見えたりする事があります。 これは車の塗装に使用
するペイントの方向性特性の違いから生じます。 ある種のピグメント特にメタリック
ペイントは特にこの方向性特性が顕著に見られます。 観察する人の視線の方向や、
当てられて光源の方向の条件が同一でないと正確なカラーの比較判断はできません。
6)その他の錯視よる違い
絵に趣きをいろいろと加えながらフォーカルポイントを創り上げるには色んな要素の
コントラストの変化を使用できるでしょう。 色相、明度、彩度、温度、質感、形状
デザインの流れ、その他にもまだあるでしょうがここでは最初の4つ要素に関連した
コントラストを絵の中で有効的に使用する場合に少しは理解しておいた方がいいと思
われる現象に付いて説明させて頂きました。
テキスタイル、ペイント、プラスチック、製薬、化粧品等の色々な業界では正確な色
の認識に研究が続けられています。 Inter-Society Color Council や National
Bureau of Standards を始め、その他の協会でも世界的に認められる様な色を表記
する為の専門学術用語の問題に取り組んできています。Maerz and Paul, Plochere
Ridgway 等の幾つかのシステムが広く認めれれいますが、その中でも最も世界的に
受け入れられているのが Munsell によるカラーオーダーの記述法でしょう。
このマンセルのカラーブックは1500からなるカラースタンダードで構成されており
1943年に改訂され以後60年以上も使用されています。 これは A.H. Munsell
によってカラーソリッドと呼ばれる立体のダイヤグラムによりシステムが表されて
います。 3つのパラメターにより与えられて色が正確に位置づけられます。
Hue:(色相)通常私達が色と称しているものつまり赤、緑、青、紫、等になります。
時間がとれなくて追加更新がおくれております。
興味を抱いてこのページを開いて下さった方もう少しお待ち下さい。