ゆらぎの値で、音楽CDとCCCDを比べてみよう。
平成十五年三月十七日
いつかはやらなきゃ、と思っていた音楽CDとCD-Rコピーとの「ゆらぎ」比較。
CDとCCCDの音質は、どう変わるのか。
このページの内容を読まれる前に、
♪ゆらぎの値て、こんなもの。
こちらの内容を見ておいてください。余力があれば、
♪周波数解析による、いくつかの音への考察
こっちも読まれると、何なのかが分かると思います。
これらを前提にするので、余計な解説はここでは省きます。悪しからず。
再生の環境は出来るだけ一般的な、出来ればCDMDラジオいわゆるCDラジカセで
行いたいのですが、持ってないので携帯型CDプレーヤーで再生しました。
パナソニックSL-S170。しかし、コンデンサーを交換してあります。
デジタル録音はパソコンのCD-Rドライブです。無改造です。
パソコンに取り込む際の入力端子は、オンキョーのSE-U55です。
sketch showのミニアルバム「tronika」CTCR-40156は音楽CDですが、
収録曲の「ekot」がCCCDになっている音源が、店用のサンプル盤に都合よく
収録されていたので、比べてみました。
携帯型CDプレーヤーで再生してラインアウトより、パソコンに取り込んだ音源です。
左・音楽CDよりの音源 -1.04778 右・CCCDよりの音源 -0.93702
グラフにも結構面白い差が出てまして、実際に聞き比べると、これまた全然音が違います。
あまりに違うので、マスタリングが違うのではないかと思います。それぐらい違うのよ。
ちなみに音を聞くヘッドフォンは、ソニーのMDR-CD900ST。
もしかしたらプレーヤーのDAコンバーターの性能によって、いわんやコンデンサーを
手作業で交換しとるし、その差が再生状態に強く作用しているのかもしれない。
それならば、デジタル録音で直接分析してみよう。曲は同じく「ekot」
左・音楽CDをデジタル録音
-1.14140 右・CCCDをデジタル録音 -1.04646
デジタル録音でもゆらぎの値、グラフに差は出てますね。面白いのはCCCDの方に、
マスコミが大好きな「1/fゆらぎ」の傾向が出ていることです。当然、音楽CDを
正確として見ますので、この二つの違いが音の違いになってきます。合同である必要は
ありませんが、相似である必要はあります。
差は明らかにある。でも、どう考えても違いすぎるので、プレスされる直前の
マスタリングの差だと思います。「CCCDの差 < マスタリングの差」こんな感じです。
この差が分からないミュージシャンが居るのだろうか。気にしない人なら居るかな。
それでは、もう少し分かりやすく、もしくは、やり易く比べる方法は無いかしらん、
と考えました。CCCDの製品をCD-Rにコピーして、両者を比べれば良いのです。
単純ですね。
ボニーピンクのアルバム「Present」WPC7-10160をCD-Rにコピーし、
製品盤と共に携帯型CDプレーヤーで再生し、録音して比べました。
左・CD-Rからの音源 -1.09491 右・CCCDからの音源 -1.09062
グラフはほぼ同じですね。違いは、ほんの少しです。値も先例ほどの差は出ていません。
単純にCD-RとCCCD盤との差、だと思います。
CD-Rドライブでの読み込み時に、壊れるんじゃないかという程の作動音を出していた
ので、読みとり時に機器に負担がかかっていたのは確か。CD-Rにはその状態の中で読み
とった内容が、そのまま記録されています。
ワーナーはいつも音質が悪いので、このアルバムの音がもこもこしているとか、
ノイズが聴こえるとか、音が割れているとか、それを今更CCCDの影響と言うつもりは
ありませんが、このCD-RとCCCD製品盤二つの決定的な違いは、再生状態にあります。
avexが導入を始めた頃、「コピーコントロールCDをCD-Rにコピーすれば、
コピーコントロール部を取り除けて、音質はどうあれ、通常の音楽CDに近くなるのでは
ないか」と、どこかのホームページに書き込んだら、「そういう仕組みではない」と
教えられたことがあります。後日、そういった仕組みではないことが分かりましたが、
実際にボニーピンクで比べる限り、再生状態だけは音楽CDに近くなりましたので、
CCCDをそのまま再生するよりかは、ましではないかと考えられます。
しかし、CD-Rにしても 音質への影響は残ります。
注意すべき事は。
いつも通り、私が作るページは、ネットスケープじゃないと全部見れません。
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